ニキビ治療に新薬が出ました!
2016.11.13当院には、ニキビで悩む患者さんが多くいらっしゃいます。
ニキビ治療薬の処方数が、全国でも10番以内に入るほど! です。
で、新しいニキビ治療薬が発売されましたので報告いたしますね。
11/4から、とみ皮膚科クリニックでも処方を始めた、新しいニキビの治療薬、エピデュオです。
エピデュオは、今までも処方していたディフェリンとベピオゲルが一緒になったお薬です。
ニキビがひどい方には、これまでは、ディフェリンとベピオゲル、または、ディフェリンとデュアック、と2種類のお薬を塗っていただいておりましたが、1本で済むことになります。ちなみにベピオゲルとデュアックは主成分は同じお薬です。
ディフェリンて何?ベピオゲルって何?という方も多いのではないかと思うので簡単に説明しますね。
ディフェリンとは、アダパレンという化合物が主成分のニキビ治療用の薬です。
どうしてニキビに効くのかというと、アダパレンがRARyという受容体にくっつくことで、角化細胞が分化するのを促進するトランスグルタミナーゼの発現を抑制します。
トランスグルタミナーゼの発現が抑制されると、角化細胞の分化が抑制されて角質層が薄くなります。
角質層が薄くなると、毛穴のつまりがなくなりニキビは治りやすくなりますし、出来にくくなります。
次にベピオゲルとは、過酸化ベンゾイルという物質が主成分のニキビ治療用のお薬です。
過酸化ベンゾイルは酸化剤の一つです。
皮膚の上で速やかに分解されて、強力な酸化作用をもつフリーラジカルを生じます。
このフリーラジカルは2つの働きをします。
1つ目は、ニキビ菌の代表であるアクネ菌を殺菌します。
2つ目は、「ピーリング作用」です。ピーリングとは、古い角質を取り除くことです。
このピーリング作用で、毛穴がつまりにくくなります。毛穴のつまりがなくなってくると、薬が毛穴の奥まで入り、殺菌作用も効きやすくなります。
このように、ニキビを治す方法が違う2つのお薬が一緒になったのがエピデュオです。
1種類のお薬ではなかなか良くならなかったニキビの方、また、最初から非常にひどい方には、このエピデュオを処方させて頂きます。
ただ、副作用や注意事項もあります。
使い方の説明などは、お薬を処方した時に説明させていただきますね。