○ー○テックなど保温肌着による皮膚の痒み

2016.12.19

前勤務医院の時から、冬場の乾燥での痒みのために通って下さっている患者さん方には、〇ー〇テックなどの化学繊維の下着は、やめてくださいね、とずっと言い続けております。

痒みの治療をしていても保温肌着を着ているとよくならないし、保温肌着をやめていただくと、それだけでもよくなる方がいらっしゃるからです。

どうしてなのか、その理由を、私の先輩の脇田スキンソリュージョンの脇田先生が、ブログでわかりやすく説明されていたのでご紹介しますね。

11/29の日経メディカルに載っていたそうです。

保温肌着は、皮膚表面から放出された湿気を繊維が吸収し、水蒸気が水に変わるときに発生する凝縮熱によって皮膚表面を温めます。

この吸湿性が肌の乾燥につながるようです。

保温肌着はアクリレート系繊維やアクリル、ポリエステル、レーヨン、ポリウレタンといった化学繊維と綿、絹などの天然繊維を組み合わせて作られているそうです。

たとえばアクリレート系繊維は、天然繊維の綿だけよりも3.5倍も吸湿性が高いとのことです。

ということです。

これでは、皮膚が乾燥してしまいますね。

皮膚が乾燥するとバリア機能が落ちるので、外からのいろんな刺激に弱くなり皮膚トラブルは多くなります。

また、保温肌着で冬でも汗をかき、そのまま放置していて「汗も」ができている方もいます。

「汗も」だけではなく、脇田先生のブログによると、夏に多いマラセチア毛包炎(カビによるニキビに似たブツブツ)増えているそうです。

寝ている間も保温肌着を着ていることも、関連があるようです。

冬場の痒みに悩んでいらっしゃる患者さんに保温肌着をやめていただくようお話していたのは間違いなかった!ということで報告させていただきました。

私の経験からは、12月までよりも、保温肌着を着続けて、年を明けて1月、2月に痒みが強くなり受診される方が多いようです。

今からでも遅くありませんので、なるべく綿の下着を着用なさってくださいね!